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2005/03/29

伊藤昭久「チリ交列伝」

伊藤昭久「チリ交列伝 古新聞・古雑誌、そして古本」(ちくま文庫)を読んだ。
平成生まれだとチリ紙交換なんて知らないかもしれないなあ。
おれたちの世代だと見かけたのはいつまでだろう?
この本のあとがきによると、1990年ごろからの古紙の価格低下と新聞社回収や町内回収などの集団回収のはじまりが致命的だったようだ。
この本を読んでいくと、社会のはみだし者たちの受け皿がチリ紙交換だったようだ。
会社の金を競輪や競艇で使い込んでクビになった奴や博打で妻子に逃げられた奴などひとくせもふたくせもある連中がつぎつぎでてくる。
俺に似た人付き合いの苦手な奴も出てくる。そういう奴にとっては、一人で車に乗っていればいいこの仕事は、天職なのかもしれない。
今では、そういう普通の人間とちょっと違う人間を受け入れてくれる職場は、ほとんどない。ひきこもりが増えるわけである。

チリ交列伝―古新聞・古雑誌、そして古本
伊藤 昭久
筑摩書房 2005-03


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コメント

>明日のフランスパンさま

似たような仕事が今はないですからね。
アウトローには、生きにくい時代です。

投稿: 不労児 | 2005/03/30 22:43

昔、チリ紙交換をしていた人は、いまどうしているんでしょう?

投稿: 明日のフランスパン | 2005/03/30 00:34

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