ロバート・ホワイティング「東京アンダーワールド」
ロバート・ホワイティング「東京アンダーワールド」を読んだ。
GIとして日本にやってきて、その後プロレスラーを経て、ピザレストランのオーナーとして成功したニコラ・ザペッティの伝記である。
作者は、晩年のザペッティに取材協力してもらい、自分でも数々の文献に当たり、関係者にインタビューして裏をとった労作である。
このザペッティという男、東京のマフィア・ボスと呼ばれていただけに、いろいろ日本の裏社会とも関わり合いがあった。
この男に焦点を当てることで、日本社会の特殊性ややくざや政治家たちが暗躍する裏社会の歴史が描かれている。
プロレス草創期の話、ロッキード事件の話、ザペッティが日本企業にだまされて店を失う話など面白い話のオンパレードである。
やはり立派な人より、アンダーグランドな人の伝記の方が面白いのかもしれない。
東京アンダーワールド
ロバート ホワイティング Robert Whiting 松井 みどり
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