« 映画「マラソン」 | トップページ | 22日(金)日テレのザ・ワイドに本田透先生登場! »

2005/07/21

「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」

滝本竜彦「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」(角川文庫)を読んだ。

主人公の高校生山本陽介は、物語の冒頭の方の友人渡辺との会話で
「だからさ、アレだ。つまり、なにも信じるものがなくて、不安だ、と。そして毎日の生活に潤いがない、と」
と嘆く。
まあ、いつの時代の高校生でも思うことだよなあ。
で、いつか自分にもなにか、すごいことが起きないかと、熱望しているわけだ。
しかし、おれには何も起きなかったなあ。
なにも、アクションをおこさなかったんだから、あたりまえだけど。

だけど、山本君は偶然、チェーンソーを振り回す男と戦う絵里ちゃんという女子高生に出会ってしまう。
チェーンソー男は、なんのために出現するのかよくわからないし、絵里ちゃんがチェーンソー男と戦う理由もかなり薄弱だ。
それでも、山本君には、チェーンソー男も絵里ちゃんも、自分の味気ない日常を変えてくれる、極上のスパイスだったのだ。そして、それは誰もが待ち望みながらも、とうとう大人になるまで訪ずれないモノなのだ。

物語に不安定性があるものの、それがより完成型に近い「NHKにようこそ!」に較べて、青春という瞬間を描くには、いい方に作用している。
後味がさわやかな青春小説だ。

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
滝本 竜彦
4043747012

|

« 映画「マラソン」 | トップページ | 22日(金)日テレのザ・ワイドに本田透先生登場! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91465/5072081

この記事へのトラックバック一覧です: 「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」:

« 映画「マラソン」 | トップページ | 22日(金)日テレのザ・ワイドに本田透先生登場! »