「生者たちのゲーム」
生者たちのゲーム
パトリシア ハイスミス Patricia Highsmith 松本 剛史
パトリシア・ハイスミスの「生者たちのゲーム」を読んだ。
ハイスミスだけあって、変な小説だ。
男二人(テオとラモン)と女一人(リーリア)の三角関係なのだが、男どうしは友だちだと思っている変な関係。
しかし、リーリアは何者かに殺害されてしまい、主人公テオはラモンの仕業ではないかと疑う。
やがてラモンは警察に自供し捕まるのだが、決定的な証拠は見つからず釈放される。
テオはそんなラモンを自宅にひきとり同居するようになる。
この男どうしの間に横たわる微妙な感情をうまく描いている。
本当にこの主人公は、何を考えているのかと思うのだが、そのへんを全然不自然でない心理描写で描いていくので、違和感がない。
天才ハイスミスが生んだ思い切り変なミステリーである。
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