福翁自伝
![]() | 新訂 福翁自伝 福沢 諭吉 岩波書店 1978-01 売り上げランキング : 5,435 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
福沢諭吉「福翁自伝」(岩波文庫)を読んだ。
この本、明治32年に発行された本だけにみんな難しい本だと思って、敬遠しているのではないだろうか。
しかし、ちゃんと口語文で書かれているので、読みはじめればすらすら読める。
さすがに福沢先生は、いいことを言っている。
将来出世しようとか、金を手に入れようなんて考えていると、真の勉強はできないと。
日本の子供が勉強を嫌いになってしまうのも、原因はここにあるのではないだろうか。
子供になんで勉強するの?と聞かれたときに、いい大学に入って、いい会社に入るためだと答えている親が多いのではなかろうか。
あと、心に残ったのは先生が緒方洪庵の塾にいたとき、大切な洋書を借りてきて、ほとんど徹夜で塾生が総がかりで、その本を写本する場面。
今ならコピーであっという間なのに、昔の人は大変だったんだなあと思った。
ともかく幕末の世相や、留学先のアメリカやヨーロッパの事情など、面白いエピソード満載の本である。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント