知れば知るほどつまらない「忠臣蔵」
忠臣蔵―赤穂事件・史実の肉声 (ちくま学芸文庫 ノ 1-3)
野口 武彦
野口武彦「忠臣蔵 赤穂事件史実の肉声」を読んだ。
史実としての「忠臣蔵」について書かれた本である。
忠臣蔵のゆるいファンにはあまりおすすめできない。
いろいろと幻想が打ち破られるからである。
そもそも刃傷事件が起こったのは、松の廊下ではなかったのではないかとか、浅野内匠頭はそのとき「この間の遺恨覚えたか」などど言ってなく、ただ意味の聞き取れないわめき声を上げながら斬りかかったとか、有名な内匠頭の辞世の句「風さそう~」も後世の偽作であるとか、読めば読むほどエンターテイメントとして作られた「忠臣蔵」にどっぷりはまった我々にはショックの連続なのである。
それでも、真実にせまりたいという人は読んで欲しい。
「忠臣蔵」の見方を変えてくれる本である。
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