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2008/12/15

声をなくして

4167493047声をなくして (文春文庫)
永沢 光雄
文藝春秋 2008-10-10

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永沢光雄「声をなくして」(文春文庫)を読んだ。

フリーライター永沢光雄の癌の闘病記である。
しかも咽頭癌で声帯を失くしてしまったため、声が出せなくなってしまう。
最初は闘病記を嫌がっていたが、編集者へのラブレターのつもりで書きはじめる。
あっけらかんとした文章で書かれているが、やはりいろいろと苦しんだり、悩んだりしている。
そんななかもたらされる、大好きだった近鉄バッファローズ消滅のニュース。
永沢光雄は、藤井寺球場での近鉄最後の試合、二軍の日本一決定戦に、病身で駆けつける。
そのことについて書いた雑誌Numberに載った文章『はや、藤井寺は幽霊となりて』がいい。

永沢光雄は亡くなってしまい、あとがきを奥様が書かれているのだが、それがまた泣かせる。
これだけ愛されていたなんて、永沢光雄はなんとも憎めない男だったのだろう。

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コメント

永沢光雄の場合は病気によって夫婦の絆がより深くなったようなので、幸せだったのかなあと思います。

投稿: 不労児 | 2008/12/20 23:52

ああ、面白いコメント。
私が、もしこの人と同じ状況だったら。。。奥さんとことをとても思いながら、先立つ時。
一つは、自分が死んでも、自分のことだ思い続けていると、嘘でもいいから、自分が息をひきとるまでいっていて欲しいって必死で頼んじゃうか、夫婦って色々乗り越えて、お互いに信頼しあっている、静かな、でも、確かで奥深い愛情で結ばれているという確信があったら、彼と同じこと言っちゃったりするかなっと思ったりもして。両方考えられます。

投稿: | 2008/12/19 11:24

永沢光雄はこの本の中で、奥さんにおれよりいい男を見つけて幸せになってくれ、なんて書いていますが、本心かなあ。

投稿: 不労児 | 2008/12/18 22:38

私も、昔、癌病棟の95日とか何とかいう本を読んだことあります(作者忘れてしまいました。。。)。彼は、結局肺ガンで亡くなってしまうのですが、自分のこれまでの人生、現在おかれている状況など、克明に書かれていました。私は、その頃若かったのですが(高校生)、初めて人間の死というものを考えた体験です。
今、また同じ本を読むとまた違った思いが出てくるのかもしれません。

ところで、男性と、女性とでは、結構、この辺(家族を残して、自分の命を絶たなければいけない状況)の考え方に違いがあると思うんですけど、どうですか?

投稿: | 2008/12/17 10:17

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