紙婚式
紙婚式 (角川文庫)
山本 文緒
山本文緒「紙婚式」(角川文庫)を読んだ。
結婚を題材にした短編集。
いろいろな夫婦が出てくる。
高嶺の花の女性と結婚した男が語り手の「土下座」。
世間からは、理想の夫婦に見えるが二人ともかなり無理をしている夫婦を描く「おしどり」。
DINKSで生活費まで完全折半、お互いに干渉しないというルールで生活しながら、どこか満たされない女性の視点から描く「紙婚式」。
まあ、山本文緒ですから単純明快なわけがなく、それぞれの人物の複雑な内面が浮き彫りになっていてリアルです。
電車に乗っている幸せそうなあの人も、内面にはこんなどろどろをかかえているのかもしれません。
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