４０オタクの日記

篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝 (河出文庫 た 24-1)
竹熊 健太郎

竹熊健太郎「箆棒な人々　戦後サブカルチャー偉人伝」（河出文庫）を読んだ。

竹熊氏によるインタビュー集。
雑誌「クイック・ジャパン」に掲載されたものを改稿、再編集したもの。
４人の偉人たちが登場する。
康芳夫、石原豪人、川内康範、糸井貫二。
特に川内康範先生のところは、読みごたえあり。
川内康範先生のことを世間では、森進一をいじめた耳毛おじさんぐらいにしか思っていないようだが、我々オタクにとっては偉大な人なのだ。
「月光仮面」、「愛の戦士レインボーマン」、「コンドールマン」など、他のヒーローものとは一味違う逸品を生み出した方なのだ。

先生は小学校しか出ていないが、いろいろな職業を転々としながら、大変な読書量をこなし、独学で学んだという。
先生いわく、学校なんて行くだけムダ、学校で教えることはみんな本に出ている。
先生は血を売った金で本を買ったという。
それは、自分を見下す大学出のやつらに負けるかという気魄のなせるわざだったのだろう。
甘ったれた若い世代に喝を入れてくれる、すばらしいご意見の数々。
とくと拝聴せよ。