一九八四年 新訳版
ジョージ・オーウェル「一九八四年 新訳版」(ハヤカワepi文庫)を読んだ。
翻訳は高橋和久
一党独裁で監視社会になってしまったある国。
他国との戦争は一進一退を続け、決定的勝利もなければ敗北もない。
国民は窮乏生活を強いられ、一方で党幹部は特権的生活を享受する。
国民各自の部屋にはテレスクリーンと呼ばれるテレビ兼監視カメラが設置され、そのスイッチを切ることは許されない。
そのような社会に疑念を抱いた平凡な男が、反抗を試みるとどうなるかを描いた作品である。
今の日本は、この小説の世界からは遠いところにあるように思える。
だが、日本だって太平洋戦争当時は、この小説のような感じだったのである。
いつでも極端に突っ走る可能性がある危険な国民性なのだ。
民主党が失敗すれば、ナチスのような政党が政権を取ってしまうことだってあるかもしれない。
このまま大不況が続けば、若年層のマグマのような怒りがそのような政党を生み出さないとどうして言えようか?
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