自分だけの一冊 北村薫のアンソロジー教室
北村薫「自分だけの一冊 北村薫のアンソロジー教室」(新潮新書)を読んだ。
カルチャーセンターで行った講義をまとめたもの。
アンソロジーを読むとどうしても自分に合わないというか、この作品をわざわざ選ぶ価値あるの?と疑問に思える作品が何作か入っている。
だがそれらの作品はおれにとってつまらなくても、選者や他の読者にとっては傑作なのかもしれない。
読書体験などというのは、個人に依拠したものである以上それもやむをえないことなのだろう。
北村薫は、アンソロジーとは作品を読む以上に選者を読むものなのだと言う。
なるほどそういう視点からアンソロジーの収録作を眺めてみるのも面白いと思った。
この本の中では、自分が選者となったアンソロジー「謎のギャラリー」や『読んで「半七」!』、『もっと「半七」!』などの裏話も披露されている。
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