昭和出版残侠伝
いやあ、忙しい。
しかし、サービス残業なので収入には何の影響もないのだが。
こんなに忙しいのにボーナスもなさそうだし。
嵐山光三郎「昭和出版残侠伝」(ちくま文庫)を読んだ。
昭和56年に経営危機に陥った平凡社で希望退職に応じた著者が、どうにか新出版社を立ち上げ新雑誌を創刊するまでを描いたノンフィクション。
著者の退職した昭和56年は、出版関係者にとっては今よりははるかに恵まれていた時代だった。
著者も仲間たちと、どうにか学研の子会社として出版社を立ち上げる。
まだまだ社会の隙間で、いかがわしい者たちが生きていける最後の時代だったのだ。
著者の周りには、タモリ、椎名誠、篠原勝之、糸井重里などいかがわしい連中が集まり、さらに著者も「笑っていいとも増刊号」に出演したりと時代とともにしっちゃかめっちゃかに走りはじめるのでR。
会社が嫌になったときに読むと、明日にも辞表を提出したくなる椎名誠の「哀愁の町に霧が降るのだ」と並ぶ超危険本である。
昭和出版残侠伝 (ちくま文庫)
嵐山光三郎
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント