« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »

2011/10/30

神田古本まつりと活字文化の終焉

第52回神田古本まつりに初日(27日)に行ってきた。
5時ぐらいに行ったのだが、感じたのは年々人が減っているなあということ。
昔だったら、歩けないほどの人混みだったのだが、どの店も余裕で本が探せるぐらい人が少なかった。
若者は全然いなくて、いるのは中年、老年ばかり。
もはや誰も本を読まなくなったということでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ねじまき少女

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)
パオロ・バチガルピ 鈴木康士

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房 2011-05-20
売り上げランキング : 48728


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

パオロ・バチガルピ「ねじまき少女」(ハヤカワ文庫)を読んだ。

うーん主要SF賞を総ナメしたというので読んでみたがイマイチ。
主要登場人物5人の視点で描かれているから、もうちょっとうまく書いてもらわないと読みづらくてしょうがない。
長いわりにカタルシスもないし。

もはや主要登場人物の活躍で事件なり問題が解決するような物語がはやりではないのはわかるが、あまりにもなしくずしに物語が終わりすぎではないか。そのあいだ主要登場人物は右往左往しているだけで、その行動は物語の進行とはあまりに関係なさすぎる。

石油が枯渇してエネルギー不足とか、奇病が蔓延とか、遺伝子操作で誕生した新人類「ねじまき」とかアイデアだけはいいのだが、ストーリーがねえ。
読者が読みたいのは、ジュイディー隊長の活躍で生まれ変わるタイ王国とかかわいそうな境遇から脱出して幸せをつかむ「ねじまき少女」が読みたいわけで、汚い奴らが利権を分け合ってワッハッハのラストがどうも腑に落ちない。
まあこれが大人の小説ってやつなんでしょうが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011/10/15

結晶銀河

結晶銀河 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)
大森 望
4488734049

大森望・日下三蔵編「年刊日本SF傑作選 結晶銀河」(創元SF文庫)を読んだ。

年刊SF傑作選もついに4年目に突入。
このままずっと続いて欲しいものですな。
最近SFマガジンを買うのもおっくうになってきたので、こういう短編のアンソロジーはうれしいかぎり。

よかったのは、津原泰水「五色の舟」。
河出文庫の「NOVA 2」で一回読んでたんだけど、もう結末を忘れていた。自分の脳軟化ぶりがいやになる。
しかし、何度読んでも傑作。
牛の顔に人の顔がついた未来が予言できる怪物「くだん」の語る未来とは。
第二次大戦中の話なので当然「くだん」は日本が負けると予言する。
そしてその先の未来とは…

山本弘「アリスへの決別」は、面白いだけどもげんなりする話。
児童ポルノ禁止法とか非実在青少年虐待防止条例とかが極限まで進んでしまった未来を描いている。
そこでは頭にチップをうめこまれて、児童の裸を空想することさえ禁止。
80年代なんか、少女のヌードの写真展なんて「芸術」として普通に開催されてたんだけどねえ。

あと同人誌から収録された伴名練の「ゼロ年代の臨界点」も面白い。
1900年代のSF小説の状況をいかにも本当にあったことのように語るホラ話。

一作だけ収録されているマンガ、白井弓子の「成人式」も傑作だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »