結晶銀河
大森望・日下三蔵編「年刊日本SF傑作選 結晶銀河」(創元SF文庫)を読んだ。
年刊SF傑作選もついに4年目に突入。
このままずっと続いて欲しいものですな。
最近SFマガジンを買うのもおっくうになってきたので、こういう短編のアンソロジーはうれしいかぎり。
よかったのは、津原泰水「五色の舟」。
河出文庫の「NOVA 2」で一回読んでたんだけど、もう結末を忘れていた。自分の脳軟化ぶりがいやになる。
しかし、何度読んでも傑作。
牛の顔に人の顔がついた未来が予言できる怪物「くだん」の語る未来とは。
第二次大戦中の話なので当然「くだん」は日本が負けると予言する。
そしてその先の未来とは…
山本弘「アリスへの決別」は、面白いだけどもげんなりする話。
児童ポルノ禁止法とか非実在青少年虐待防止条例とかが極限まで進んでしまった未来を描いている。
そこでは頭にチップをうめこまれて、児童の裸を空想することさえ禁止。
80年代なんか、少女のヌードの写真展なんて「芸術」として普通に開催されてたんだけどねえ。
あと同人誌から収録された伴名練の「ゼロ年代の臨界点」も面白い。
1900年代のSF小説の状況をいかにも本当にあったことのように語るホラ話。
一作だけ収録されているマンガ、白井弓子の「成人式」も傑作だ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント