第六ポンプ
第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
パオロ・バチガルピ 鈴木康士
早川書房 2012-02-09
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パオロ・バチガルピ「第六ポンプ」(新ハヤカワ・SF・シリーズ)を読んだ。
「ねじまき少女」の時はけなして悪かったバチガルピ。
この短編集は傑作ぞろいで面白い。
作家には長編が得意なタイプと短編の得意なタイプがいるが、バチガルピは後者だったようだ。
ねじまき少女と同じ世界を舞台にした「カロリーマン」、「イエローカードマン」。
体をフルートのように改造されてしまった姉妹を描く「フルーテッド・ガールズ」。
先人たちの遺した立派な機械が社会のインフラとして機能しているものの、人類が白痴化してしまったために、誰も修理できるものがいなくなってしまった悪夢を描く表題作などぶっとんだ作品ばかりだ。
そして各作品の皮肉なオチもいい。
これからもがんばって欲しい作家である。
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